2007-12-20(木) 晴 安静時心拍数 59 [長年日記]
_ アジャイルレトロスペクティブズ 強いチームを育てる「ふりかえり」の手引き(Esther Derby/Diana Larsen/角 征典)
アジャイルは置いといて、ふりかえり(レトロスペクティブ)の重要性と実践方法について書かれている本です。
ふりかえりを実施するにあたっては
- 場を設定する
- 目標とアジェンダを確認してセッションの下準備を行う。チェックインしたりチームの約束を作成したりして、参加しやすい雰囲気作りをする。
- データを収集する
- 客観的な情報と主観的な情報を確認して、チームで共通の理解を得る。みんなの視点を考慮に入れることで、よりよいアイデアを手にすることができる。
- アイデアを出す
- チームが作り出した共通の理解を様々な観点から吟味する。
- 何をすべきかを決定する
- チームのアイデアを優先づけし、チームに変化をもたらす改善点や試みをいくつか選択する。
- レトロスペクティブを終了する
- 計画やコミットメントをチームがどのように実行するかをまとめる。参加者に感謝を述べて、レトロスペクティブをふりかえる。
というアクティビティを繰り返す(イテレーション)ことだと第1章、第2章で言っています。
司会役としてどう振舞えばよいかという話は第3章にあるのでこれからふりかえりを実践しようとしている方はよく読んでおいたほうが良いでしょう。またメンバーの方々もリーダーに協力するためには知っておきたい内容です。
第4章以降は上記のアクティビティの具体的な説明が1つずつ載っているので、チーム専用ふりかえりをどう構成しようかと考えるときに手引きとして役に立つと思います。ただ、初見でいきなり細かく読もうとしてもあまり有用ではないかもしれません。あくまでもカタログであり、手引きと考えたほうが良いと思います。
実際にやってみたこととしてはチェックインだけなのですが、これだけでもメンバー全員の発言機会ができるため参加意欲が高まり、良いアイデアが結構出てくるようになった気がします。今後のふりかえりをどう進めるかが課題ですが、まずは簡単なことから実践していきたいと思っています。
正誤表が『アジャイルレトロスペクティブズ』サポートページにありました。
アジャイルレトロスペクティブズ 強いチームを育てる「ふりかえり」の手引き
オーム社
¥ 2,520