2008-05-21(水) 晴 安静時心拍数 53 [長年日記]
_ ソフトウェア開発者採用ガイド(Joel Spolsky/青木 靖)
遅ればせながら読んでみました。
前半から中盤にかけては終盤のための伏線というかネタ作りをしていて、終盤になって盛り上がってくる感じがしました。採用する側として考えるときの参考になります。また、採用される側としても普段からエンジニアとしてどういう心掛けをしていれば良いかというヒントを与えてくれています。
最近の私にとって癒される文があったので引用しておきます。
侍として扱う
絶えず山賊の略奪を受けていた小さく貧しい農村が、村を守るために7人の侍を雇おうとする。村は貧しくかろうじて食事を出せるだけで、お金を払うことができない。しかし7人の高潔な侍は良心から村を守ることを引き受ける。
この村はあなたのチームだ。侍はあなたの問題を解決しにきてくれるプログラマだ。彼らは一椀の飯と引き換えに、才能と専門技術を携えてやってくる。貧しく絶望していたとしても、背後を守ってくれようという侍に敬意を示す方法ならわかるはずだ。(p.116)
障害物コース、再び
(snip)
優れた人は平均的な人よりはるかに価値がある。プログラミングにおいては3倍から10倍の生産性が、たった20%から30%の余分なコストで手に入れられる。そうして彼らは他の誰にも出せない高音域を出すのだ。(p.118-119)
働きの悪い者を解雇するのは必ずしもモラルを損なわない
マネージャが働きの悪い者を取り除くことを恐れるのは、それによってチームのモラルが下がるのを懸念するためだ。
しかしそれとは逆の効果があることも多い。
優れた開発者は同僚のお粗末な仕事の尻拭いをしなければならないことにうんざりしているものだ。
優れた開発者はまともに動かないコードをデバッグしたり書き直したりすることに飽き飽きしている。そしてマネージャが無能な人間を放置していることに苛立ちを感じている。それはつまり有能さもまた評価されないことを意味するからだ。(p.127)
私は決して有能ではありませんが、飽き飽きしているのは事実です。
あと、備品をケチるなという例でアーロンチェアが出ていました。ハードウェアに投資するのは同感で、私もCruise&Atlasを使っていますが、昼間の仕事であてがわれている物とは格段の違いがあります。