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とた日記


2009-06-28(日) 曇のち雨 安静時心拍数 55 [長年日記]

_ ダウの犬投資法―プロにも株価指数にも勝つための「単純」戦略 (ウィザードブックシリーズ)(マイケル・B・オヒギンズ/ジョン・ダウンズ/鈴木一之/櫻井祐子)

ダウの犬投資法とはダウ・ジョーンズ工業株30種平均(DJIA)の採用銘柄の中から、配当利回りの最も高い10銘柄を選び出し、さらにそこから株価の安い5銘柄をピックアップして年初に購入し1年間保有する投資戦略のことです。pp.231-251がこの本のエッセンスであり、他は初心者以外の方は読み飛ばしても良いでしょう。特に第2部ダウ銘柄は100ページにわたって各銘柄の沿革が延々と述べられていますが、ダウの犬投資法では配当利回りと株価のみで銘柄を選ぶのであって、ファンダメンタルズで選ぶ訳ではないので企業の説明をじっくりと読む必要はないでしょう。業績の悪い銘柄は入れ替えが行われるので、自動的に選択肢から外れるようにできているのです。

ただ、気を付けなければならないのは、この本が約10年ほど前に出版されたものを邦訳したので、内容が古くなっているということです。特にサブプライムローン問題で連邦破産法11条を申請しチャプったGMはCisco Systemsに、公的資金の注入を受け再建中のCitigroupは保険会社Travelers Companiesにそれぞれ2009-06-09に入れ替わっています。それでもまだなおこのダウの犬投資法が有効なのか否かは検証する必要があるでしょう。しかし、このように淘汰されることにより、優良銘柄が選択できる可能性が高いのは面白いですね。